年末年始は時代劇ざんまい☆その2 「明智光秀 ~神に愛されなかった男~」
『大奥』に引き続き、正月三日は同じくフジテレビで
『明智光秀 ~神に愛されなかった男~』。
個人的にもう「上川さんが信長だなんてきゃー!」だけでも、
ご飯3杯くらい軽くイケるんですが、
これまであまり主役に据えられることのなかった明智光秀が主役。
しかもスタッフは『白い巨塔』と同じチーム
ってことで、かなり期待していたんですよ。
ですけど。
うーん。
私は日本史好きではあるんですけど、別に時代考証とか、
妙な新解釈とかあっても、どう考えてもそれ歳があわないだろう!なところがあっても
別に気にならないです。
豊臣秀吉(ギバちゃん)が、いいひと過ぎに描かれるのは
まあ王道っちゃ王道?だから、別にいい。
(個人的には日本史上、嫌いな人物ベスト10にまちがいなく入るんだけど)
唐沢寿明とふた回りも年が違う長澤まさみをわざわざ奥方役に起用するのは
見え透いた話題づくりだよな と思うけど、予想よりは変じゃなかったから、別にいい。
(むしろ彼女は年相応の役のほうが演技がわざとらしく見えるので、多少フケ役のほうが)
でもなぁ。
クライマックス・本能寺の変はなぜ起きたか?
っちゅー、『核』の部分が、弱すぎというか、なんというか……
「民衆を省みない信長は滅ぼすべきである」ってとこまではいいんだけど
「信長を討った自分を討たせることで、秀吉を正当な天下人(の後継者)にしたい。」
ってのは、うーん、どうかと。むしろ蛇足というか……
そこまではそれなりに結構ちゃんとみてたんだけど、
そこで「はあ?」とか興ざめになってしまいました。
いや、それはそれで有りだと思うんだけどさ、
それならそれで、そこまでの2時間だか2時間半だかで、
納得させて欲しいのよ。
変に家庭人の部分をクローズアップしたりするから、言いたいことがとっ散らかっちゃって
「え?そんなに秀吉のこと好きだったっけ?」みたいな、
何をいきなり言い出すんだコイツは、的な印象を持ってしまいました。
(あと、
・ 比叡山攻め以外の合戦シーンがしょぼい。
・ 建物のセットがなんか素材が安そう(寺院でロケした部分と比べると特に…)
・ 重要な脇役であるはずの織田家の重臣が、本田博太郎(代表作は『北京原人』))
のあたり、なんか「映画の『大奥』にお金掛けすぎちゃったのかな、フジテレビ…」とか
お正月から、なんとなくしょっぱい気分になった)
と、いろいろ文句を言いましたが、最初に書いたとおり、
上川隆也さんの織田信長で、ぶっちゃけチャラです!
あああ~私もあの鋭い目でにらみつけられてみたい~~。
このうつけ者が!とか、恫喝されたい~~。
特に、光秀へのキックの鋭さは素晴らしかった!
割れたすそから見えた太ももの筋は、今も私の目に焼きついています。
(ドラマ上、このシーンで光秀の逆心に火がつくんだけど、さもありなんな感じ)
女関係含めた信長のバックグラウンドが一切描かれていないため、
かえっていろんな妄想の余地があり、
「他の家臣にはそんなに苛烈なのに、森蘭丸にはどうしてそんな優しい目を?どきどき…」
(いや、何か私は過敏になりすぎてる気がしてきた)
とか、上川さん、この方面(?)もイケるな、と新たな魅力も発見できた気分。
しかし、比叡山攻めでの上川信長さまの残虐非道ぶりを堪能した直後に
ダイハツCMで仲間由紀恵の姿を見て、
「ああっお館様!このような仕打ちを奥方様に知られましては!」
と反射的にあわてふためいてしまったあたり、
年が変わっても、まだ心は山内家家臣らしい。